G-SHOCKは2023年で40周年を迎える歴史のある腕時計です。

もはや「デジタル時計には歴史の重みがない」と言われる時代は過ぎ去りました。
アップルウォッチの登場により「デジタル時計はビジネス使用には向かない」と言われることも過去のものとなる日は近いでしょう。
歴史を知ることでG-SHOCKがさらに好きになります。
ここではG-SHOCKの歴史に簡単に触れることで、その魅力を再認識します。
G-SHOCKの誕生
G-SHOCKは1983年にカシオ計算機株式会社が発売した耐衝撃性の高い腕時計です。
当時、腕時計は高級品であり衝撃に弱いため、スポーツ選手やアウトドア愛好家には不向きでした。
そこで、カシオは「落としても壊れない腕時計」を開発することを目指しました。
G-SHOCKの開発者は当時のカシオの技術者である伊部菊雄氏です。
彼は、自らの手で腕時計を分解し、衝撃に強い素材を探し求めました。そして、耐衝撃性に優れた樹脂素材を使用することで、G-SHOCKを誕生させました。
“10m落下に耐え、10年間電池寿命、10気圧防水性能”という“トリプル10”達成を目標に、試作品を作ってはカシオ社屋の3階のトイレの窓から落とし続ける実験を何度も繰り返しました。
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初号機モデルのDW-5000Cは1983年に発売され、その耐衝撃性能は当時の腕時計では考えられないレベルでした。

この初代のデザインを今でも進化・継承しているのが当サイトで扱っている「スクエアタイプ」のG-SHOCKです。
G-SHOCKの「トリプル10」とは?
G-SHOCK当初の構想では「トリプル10」という目標を掲げていました。
・10mからの落下に耐える強度
・10気圧の防水性
・10年間の電池寿命
このうち、10年間の電池寿命だけは長い間未達でした。
これも、電波ソーラー機能搭載により実現しました。
そのため、GW-M5610はG-SHOCK構想の完成形と言えるのです。
開発者の伊部菊雄氏は先程の記事でも取り上げられていて、他のインタビュー記事「GW-M5600」を装着していることが多々あり、この機種こそが「G-SHOCKの完成形」である証拠です
伊部氏の中では、
「初代と同じカラー」「電波ソーラー搭載」
G-SHOCK構想当初の「トリプル10」を達成
GW-M5610が「G-SHOCKの完成形」
と推測します。
デザイン・カラーも初号機と同じという特別な地位を与えられているこの機種が「G-SHOCKの完成形」であることを示しています。
伊部氏お気に入りのGW-M5600は全く同じデザインのまま中身がリニューアルして型番がGW-M5610→GW-M5610Uとなっています。

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G-SHOCKの耐衝撃性について
G-SHOCKは、その名の通り耐衝撃性に優れた腕時計です。
その秘密は、中空構造の発見にあります。
「弾むゴムボールの中では衝撃は伝わらない」という発想から、ケース内でモジュールを浮かせるように配置し、外部からの衝撃伝達を緩和。
現在では、さらなる技術革新によりモジュール自体の耐衝撃化も実現している。
すべては、ここから始まった。
Gの原点を物語る、画期的なタフネス構造。
テクノロジー 耐衝撃構造 G-SHOCK(カシオ公式サイト)
G-SHOCHの生みの親、伊部菊雄さんが「会社を辞めようと悩んでいた際に中空構造をひらめいた」エピソード
中空の中にモジュールを点で支えるようにセットしたボール状の構造。
当時を振り返り、伊部氏は「壊れない時計を作るという企画にOKをもらったものの、うまくいかず、会社を辞めようと思った」と語っている。
公園のベンチで途方に暮れているとき、女の子がボール遊びをしているところを見て、初代から現在までのG-SHOCKで中核をなす「中空構造」をひらめいた。
カシオ「時計品質保証実験室見学ツアー」に同行してみた!(news.mynavi.jp)
このエピソードは逆転の発想の代表例として有名です。
G-SHOCKは、その耐衝撃性能が高いことで、スポーツ選手やアウトドア愛好家から支持を受けています。
アウトドアでの使用においては、様々な環境下での使用に耐えることが求められます。
G-SHOCKは、その耐久性によって、様々な環境下での使用に対応することができます。
電池式G-SHOCKの完成形DW-5600Eは超ロングセラー、現在販売されているG-SHOCKの中では1番古いものになります。

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G-SHOCKの進化
G-SHOCKは進化を続けています。
G-SHOCKは、1983年に誕生して以来、その耐衝撃性によって多くの人々から支持されてきました。
その後もG-SHOCKは進化を続け、機能性やデザイン性の向上に取り組んできました。
G-SHOCKは、初代モデルのDW-5000C以降、多くのモデルが発売されています。
モデルによって耐衝撃性だけでなく、防水性や耐磁性、温度計、高度計、気圧計など、多彩な機能を備えています。
これらの機能は、アウトドアやスポーツシーンでの使用に適しており、多くの人々から支持されています。
その中でも、1990年代に発売された「マッドマン」や「フロッグマン」などは、より高い耐水性能や耐衝撃性能を備えたモデルとして、アウトドア愛好家から高い評価を受けました。



1995年には、電波時計を搭載したモデルが登場し、正確な時刻表示が可能になりました。
この機能によって、時刻合わせの手間を省くことができ、常に正確な時刻を表示することができます。
2000年代には、様々な機能を搭載したモデルが登場し、スポーツウォッチとしても注目されるようになりました。
例えば、GPS機能やBluetooth機能を搭載したモデルや、温度計や高度計、気圧計などの機能を備えたモデルがあります。
2018年にはG-SHOCKファン長年の夢であった、通常モデルのフルメタル化が実現。
とてもカッコよくて満足感が高く、大ヒットしました。

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G-SHOCKの機能性の特徴
G-SHOCKの機能はいろいろなものが追加され特化したモデルがあります。
- 防水性:1983年 G-SHOCK初号機
G-SHOCKは、水深200mまでの防水性能を持っています。
水泳やダイビングなどの水中スポーツでも使用することができます。 - 潜水用防水:1993年 G-SHOCK FROGMAN
ISO規格に準拠した200m潜水用防水を備えています。大きさと左右非対称というデザインが特徴的。 - 高度計/温度計:1997年 G-SHOCK RISEMAN (ライズマン)
気圧・高度・温度計が搭載されています。標高を測定することができます。
※RISEMANは「太陽に1番近い男」という意味 - 耐磁性:1998年 G-SHOCK GAUSSMAN(ガウスマン)
磁気による影響を受けにくい構造を持っています。
電子機器の近くで使用する場合でも正確な時刻を表示することができます。
参考リンク HISTORY of G-SHOCK(カシオ公式サイト)
これらのG-SHOCKの機能は、アウトドアやスポーツシーンでの使用に適しており、多くの人々から支持され続けています。
G-SHOCKのデザイン性とブランドイメージ
G-SHOCKは、その耐衝撃性や機能性だけでなく、そのデザイン性やブランドイメージにもあり、ファッションアイテムとしても注目されるようになりました。
特に、2000年代以降、ストリートファッションやアーバンアウトドアなどのカルチャーと結びつき、若者を中心に人気を博しました。
G-SHOCKは、常に時代のニーズに合わせた製品を提供し、多くの人々から支持され続けています。
G-SHOCKのデザイン性については、その独特な形状やカラーリングが特徴的です。

また、G-SHOCKは、様々なコラボレーションを展開しており、そのデザイン性をさらに高めています。
例えば、アーティストとのコラボレーションや、ファッションブランドとのコラボレーションなどがありコレクターからも高い支持を受けています。
フルメタル化も様々な機種に適用され、魅力的な機種が毎年のように発売されています。

G-SHOCKのブランドイメージについては、その耐久性や機能性によって、アウトドアやスポーツシーンでの使用に適しているというイメージがあります。
また、G-SHOCKは、多くの有名人やアスリートからも支持されており、テレビや映画でも見かけることが多いことから、ブランドイメージを高めています。

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G-SHOCKの未来
G-SHOCKは、今後も進化を続け、新しい可能性を持っています。
例えば、スマートウォッチ化や、AI技術の導入などが考えられます。
スマートフォンとの連携については、既にG-SHOCKにもBluetooth機能が搭載されており、スマートフォンとの連携が可能です。今後はより高度な連携が期待されています。
AI技術の導入については、G-SHOCKが持つ様々なセンサー情報を活用することで、より高度な機能性を実現することが期待されます。
例えば、AI技術を活用することで、G-SHOCKが持つセンサー情報を解析し、ユーザーの健康状態を把握することが可能になるかもしれません。
まとめ
G-SHOCKは、その耐衝撃性や機能性によって世界中で愛され続けています。
今後は、スマートフォンの連携やAI技術の導入などが期待されています。
しかし、G-SHOCKが世界中で愛され続ける理由は、そのデザイン性やブランドイメージにもあります。
G-SHOCKはファションやデザインとしても評価されていることから、「耐衝撃性のあるカッコいい腕時計」という単機能だけに特化したG-SHOCKも発売されつづけていくでしょう。